2012年1月20日金曜日

筋膜の理論を知って何になる?

先週に名古屋高島屋 三省堂書店で買った

「筋膜マニピュレーション 理論編」医歯薬出版(出版社リンク)

という本を読んでいます。

いわゆるリハビリテーションを仕事にする人向けの専門書です。

自分は別に治療家でもないし、医者でもない。
ただの素人がなぜこんな本を買う気になったのか?
なぜこの本がいいのか?


理由を一言でまとめて言い表す事は出来ませんが、あえて言うと

「身体の仕組みを知るのは楽しい」

ということで、この本がとても詳しかったからです。

今までは技術の発展が無くて分かっていなかった事でも、最近の
研究で詳細に述べられる様になっています。

筋肉の構造にしろ、ただの繊維ではなく、筋膜という袋に包まれた
コラーゲンの構造体であり、筋繊維の収縮張力は膜を伝って全身に
行き渡る仕組みがあります。
一つの関節の動きだけを見るのではなく、関節相互の支持協調が
あるから、一つの動作は全身の動作でもある訳です。
(本では「筋膜単位」という分け方がしてあります)

なお、この本の要旨は、刺激やストレスで筋膜の協調作用が一方に
集中し過ぎると、感受性が高まって“痛み”となるとし、そのため、
患者の身体の癖や症状から筋膜の歪みを推察して、手技によって
治療を施してゆくという理論を解説するものです。
(あまり分かってない事で超ざっくりな説明ゴメンナサイ)

自分としては、身体の仕組みの関係性を知り、身体の正しい扱い方が
分かれば、理に適った動き方が、身体の関係性を乱さない、余分な
ストレスのないものであるという理解に繋がると思っています。

それはいわゆる、身体の操縦方法を体得する事であり、もし身体の
故障が起きても、自分の及ぶ範囲で直せるという能力にならないで
しょうか?

(とはいえ全部が分かることは無く挫折もあるでしょう)

本を理解するのに相当時間がかかるのでしょうが、そのうちにこの
ブログ内でいろいろ記事が出来るかもしれません?!


なお、この本でさらに面白い所があるので紹介するんですが、

人類の二足歩行への進化についての考察で、人類は四足歩行の猿から
どのように二足歩行の現代人へ移行していったか?という話です。

簡単に説明すると

類人猿、移動は四足(手をついた歩行)原始的に石や木を掴んだり
投げたり出来るが、道具として使えない。
原人、木の棒・動物の骨といった道具を使っての杖突き三足歩行。
掴んだ物をなんらかの方法で利用しようとする。
長物を武器としても使うし、身体も支えるので行動範囲が増す。
現代人、直立二足歩行。
両手が自由になり、様々な道具を使いこなし、住居等、生存環境を
変化させる術を身につける。


・・・と、こんな感じ?
(本書の説明は凄く専門的ですよ・・念のため)
つまり、4〜2の間、3本足の状態があるでしょ?と言われれば、
まぁ、もっともです、そりゃそうだ、という事なんですが、
こんなコロンブスの卵的な説明を知った事が無かったのは
自分だけでしょうか?

まあ、子供が歩きを習得する過程って、何かしら周りの机や椅子で体を
支えて立つ事から始めて、それから手放しの歩行をしてゆくものですけど、
原始人が自然のなかで歩行を支えるものと言えば、折れた木枝とか動物の
長い骨とかそういう物を道具として活用していったんだろうなと。

そんな話を膨らませると、人類の進化とは道具を持って促された
という考察にもなり、文明肯定説というか、道具を持って活用する
事こそ人の可能性を種のレベルで発達させることができる・・・。

なーんて夢のある話が出来そうです。

人は道具で知恵と体格を変化させてきたということは、自動車なんかで
身体を使わない生活を何世代も続けると、道具に合わせて身体が変化する
という原則に従って、運動器官が遺伝子レベルで適正化する(衰える)
という未来になりそうです。

それは道具を活用した人の進化と言えるのでしょうか?
筋肉と一緒に代謝生理も衰え、活力が失われそうです。

だから我々は自転車という道具を活用し
効率的で健康的な種族へ進化するのだ!!

な〜んてね(^^;

尚、最後に一言、この本はイタリア語が原著で、その英訳のさらに日本語訳。
革新的な観念を生み出せるのはイタリア人なんかい?と、ちょっと思いましたよ。

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