2015年9月23日水曜日

シルバーウィークの紀伊半島ツーリング

9月20日、21日と一泊二日の自転車ツーリングに出かけました。
二日で310kmちょっと。
秘境、紀伊半島横断です。

記録に残します。

初日の行程

旅の動機は、以前行こうとして土砂災害で通れなかった伊勢からの剣峠を通っておきたかったこと、あと、噂に聞いた国道(酷道?)425号が交通量が少なくてのどかに走れるみたいなことで、興味があったことです。

まあ、のどかというか、あまり余裕のない行程ではありました。

ともあれ、輪行で近鉄特急、名古屋から伊勢市まで。
iphone6撮影。出発前。
ちなみにサイクルコンピューターを新規購入。

Polar V650です。
なお写真はありません。
レビューとかはおいおい。
まだ使い始めでなんとも言えません。

一応、地図表示対応ということで、オフライン地図をダウンロードして使いました。

ルートのインポートは出来ず、サイコンとの同期も一方的にデバイスからデータ転送のみのようです。

地図表示はあって困ることなし。
スマホで地図確認が出来ないときの気休めでした。

さて、伊勢市駅から伊勢神宮を通過して峠道に入ります。
朝9時前で沢山の参拝客。こちらは参拝はスルーです。

内宮前駐車場からいきなりの林道コース入口

途中、土砂災害後か、結構整備されているところもありました。
ここの峠道、県道12号の印象は「やたらと清い山村道」といった感じでした。
ただし、上に登るほど落石など路面のコンディションは悪くなって行きます。

風景がいいというより、渓流が澄んでいて、雑木林も雰囲気があって、流石は神々の膝下といった感じでした(主観で)

駅から18km程度で峠のピーク到着。
頂きはこんな風に両側岩剥き出しで峠感がすごかった。

別角度から。

ピークを越えて太平洋が望めます。

遠景拡大。しかしまだ三重県、南伊勢町です。

あとで気づいたモニュメント。カメラ露出があばばばば。
剣峠から一気に下って海沿いに。

多少のアップダウンを繰り返しつつ、尾鷲を目指します。
ただし、向かい風基調。

山間で何度かトンネル通過。

自転車的にはトンネルは避けて旧道なりを走りたいところでしたが、この辺りの旧道はほとんど整備されず、通行禁止になっているようでした。
また、自分のペース配分的にも、細かい旧道で時間を費やすよりは、いっそトンネル通過で行った方が楽でした。

まあ、あまりトラック等危ない車両に寄せられませんでしたし。交通量が少ないというだけで、自転車にとっては良い状態でした。
海沿いはこんな風景でした。

途中、昼食休憩で寄った道の駅。

さんま寿司とそばを頂きました。さんまは高カロリーだけどずっと腹にキテました。
スタートから5時間ちょっとで約100km走行で、尾鷲に到着。
国道425号に入ります。
残念ながら写真は撮り損ねました。
まあ、高速道路入口の交差点も兼ねていて車が多かったですし、カメラが構えにくい意識があったと思います。

あと50kmを残して登坂区間に突入。

途中に出てきた「国道425通行止め」の電光標識を見つつ、「まったく通れないと分かるまでは進もう」の精神で進みました。
どこまでが何の理由で通行止めなのか提示されていない情報だけでは危険度が判別できないし、他に迂回路もないし、予約した宿にたどり着けるかの決断が必要でした。
とりあえず、無事奈良県に入れました。とだけ。
ピークを下って奈良県に入ってからはブラインドコーナの連続。
そして路面も悪くて走り難い道。

景色を眺める余裕はほとんどなく、たまたま橋上から眺められる滝がありました。

心洗われる程ではないにしろ、印象は良かったです。

地図上だと「不動滝・銚子滝」というらしい。

滝の反対はダム湖です。水が緑すぎる。

16時まえになって山間は日が陰ってくるところ。

日陰のコントラストが綺麗に見えました。

こちらも見渡す限りの緑景です。
何度も何度も同じようなコーナーを繰り返しつつ、なんとか日没前に下北山村に到着。
池原ダム到着。やっとで人里心地付きました。

ダムというか巨大な壁

貯水量は恐ろしいくらいなのではないだろうか。
宿はスポーツ公園の宿泊施設「きなりの郷」に泊まりました。
スポーツ公園と併設している関係か、スポーツ合宿の団体利用が主なようで、個人泊まりは僕だけなようでした。

下北山温泉 きなりの湯
さらに前日予約でもあったので、食事なしの素泊まり。
ただし、温泉施設の無料券付で、夕食は施設のレストランで取ればよいとのこと。
宿泊施設は古臭さは否めないですがそれなり。
一人素泊まりのくせに15畳の部屋でした。でも何にもないけどね。

温泉に入ったあと、夕食は焼肉そば?でした。
なお温泉施設は夕暮れ時、他の団体さんのラッシュで洗い場待ちとかしました。
湯船は芋洗状態とはなりませんでしたが、なにか慌ただしく上がりました。

自転車ジャージは基本1着で宿で洗濯する方針。
スポーツ施設の宿泊所のためか、洗濯機は(古いものだけど)無料利用でした。
でも洗剤はありませんでしたけど。

そんな事で明日の準備も終わり、夜はやることないのでビールとつまみを買って早々に就寝します。

あと、携帯の電波が悪くて、着いた時は”圏外”で、夜間になってからLTEが繋がりました。
はて、もしかするとこれは電波の山間の反射とか、電離層の反射とかの影響なのかと訝しみましたが、調べてみると、電波の上空電離層の反射は長波であって、携帯電話用の極超短波(UHF帯)ではなく、繋がらなかった原因は端末の調子が悪かったのか謎です。

さて、翌日。
朝5時過ぎに起床。
前日尾鷲の手前のコンビニで買っておいた惣菜パンとどら焼きを朝食にし、6時半には出発しました。

二日めのルート

二日めの標高プロファイル
出発後すぐに始まる登り口前にて、彼岸花の時期でした。
あと、きなりの郷近くにある希少なデイリーヤマザキの開店直後くらいに入っておそらく補給の少ない道であろう予想にそっての補給物資購入。
最初の登り頂上にある池神神社。
最初のピークを越えてから少し下り、朝まだ明けもしない8km地点から10km標高差570mの登坂開始。
これがまあ、「さすが奈良の山」とも思える登坂路で、深い山間に苦しみながら進んで行きました。

やっとピークに到達。

すごい山深いところです。

下方に通ってきた道が見えますが、下からもこの辺りが見えていました。

最後はトンネル通過で下ります。まったく照明が無いのだが・・・
登りから降りまでこの辺りはまったく人里感の皆無な所。

とはいえ、農作業の軽トラックとか県外ナンバーの車とかが稀に通り過ぎる程度の道でした。
「滝」という交差点。ここから国道168号と並走します。
 旧道は相変わらず通行止めになっている模様。
仕方ないので幹線道路を通行しました。
長いトンネルで、”自転車注意”の看板がわざわざあったりします。
十津川温泉はスルーしてまた国道425号に入ります。

ここからまたまたクネクネとした道を延々と進んで行きました。
それも緩い登りで30kmで標高差400mを登ります。(後半がキツイですが)

登りきって和歌山県。
落石多しの看板に偽りなし。マジ酷道!!
道が広くなる龍神温泉までの16kmが長いこと。
ガードレールも崩落して無くなってしまい、落石どころか舗装も荒れ放題の道で結構ナーバスになりながら下りました。
ペースも伸びず、我慢の連続。

降り基調、ただし向かい風のなか、100km地点くらいでちょっとした道の駅があり、補給と休憩。
ただし電波が圏外で情報不足のまま、さらに強行軍で進む。
というか、龍神村付近では国道425ではなく国道371号に付番が変わっていた。通りで道が良いのか??
でも進むルートはまたR425に戻り、また沢伝いの林道模様の道に入りながら印南町に入ります。
ここでついに道も整備されて広い二車線、トンネル連続の中、海を目指して終点まで。

日高港塩屋の交差点で国道425号を走破完了。
国道42号に合流して、紀伊半島横断のルートも完走できました。

この時点で時間が15時過ぎではありましたが、降りの負担が身体にきてこのまま御坊駅から輪行で帰ることにしました。
国道42号を北進すれば和歌山なりに到達できますが、交通量の多い道路で疲労した身体で走りきる自信はありませんでした。

御坊駅に到着。157kmでした。

帰りの電車の特急くろしお。車体が古いのか割と揺れる列車でした。
駅にて輪行袋に自転車を収納して、切符を買えたのが15時半。
16時発の列車にのって大阪まで。
大阪から新幹線で名古屋到着が19時でした。

割と疲労困憊といった具合でしたが、酷道とも比喩される道で何のトラブルなく走りきれて満足です。
紀伊半島は景色の良さそうな海沿いはやはり交通量も多そうで機会が無い限りもう行くことが無いかもしれません。

今回は初日は楽しい面もありましたが、二日目は楽しみの無いハードな行程でした。
まあ山間の田舎道を十分過ぎるほど堪能することができた訳ですが。

紀伊半島恐るべしです。




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