実は去年の12月に購入していました。
やっとでなんとなくレビューできます。
取り付けた車体は2014年のKona Rove
650Bのホイールを新調してのタイヤ装着。
リムはWTB ST i23、ハブはフロントHALO、リアは貰い物。
パーツメーカーがロードと違っているので勝手がわからず、自転車店主にお任せでした。
まず購入に至った動機から。
元々ファットバイク面白そう、という気がありました。
しかし、肩幅より幅を取るMTBを市街地用で乗ろうという気はありません。
Roveを購入した理由は、ディスクブレーキロードの走りみたいなものに
興味を持ったからですが、Rove完成車に最初に付いていた35cのタイヤが思いの外面白く、
後で交換したシュワルベマラソン32cが思いの外つまらなくて、
タイヤと走行感の関係が気になっていました。
後、ディスクブレーキのメリットは700cでも650bでも装着可能という点で、
しかし650b(27.5inch)のオンロード用タイヤというものがほぼ存在していない状況でした。
少し前の漫画で、鬼頭 莫宏氏の「のりりん」の話の流れに、
「体格の小さな日本人には650cくらいのサイズが好ましいが、結局欧米基準で700cという車輪がスタンダードになっている」という趣旨の内容が書かれており、径の一回り小さな車輪が、どのくらい走行感覚に変化を与えるのか興味もありました。
そんな中、2016の夏頃にWTBが650b 47cという奇態?なタイヤをリリースしたというニュースが出て、購入欲が発現していました。
しかし、このタイヤを嵌められる自転車というのがあまり無く。当然、自転車屋のレビューではあまり知らないハンドメイド系のフレームをいじって、「いいよ♪」とか言っている状況で、一般完成車として販売されていないから、このタイヤを使うにはかなりの投資がかかることになります。
しばらくして、WTBのサイトに、Road Plusの適合フレームリスト(Sim worksさんからの転載)が出ていることに気づき、Kona Rove ST(2016)が適合しておると。
2014Roveは微妙だけど、おおよそ大丈夫だろうという気になりました。
後は予算の問題だけで、こればっかりはなんともし難い中、たまたま世話になっている自転車屋の常連さんが余らせていたディスクブレーキのリアハブ(それもクイックレリース)を譲ってもらえる話が出て、RoveのO.Hと一緒にホイール新調と相成りました。
ということで、購入して3ヶ月経ちましたが、このタイヤのメリット・デメリットを含めた所感をまとめてゆきたいと思います。
・良かった点
太いタイヤの安心する走行感。
ほぼスリックみたいなトレッドで、走行抵抗はほとんど無く、巡行はクロスバイク系のタイヤと変わらない。
・イマイチな点
既存の700cのホイールと交換する度にディスクブレーキの当たり調整が必要になる。
瞬間的加速が苦手。
ざっくりとこんな感じで。
購入した時、「タイヤを太くしました(ドヤ)」と言っても、最初周りから「それって意味があるの?」という反応でした。
ロードバイク乗りなら、その根源的特徴であるタイヤの細さを否定するのは常識外れという風に見てもおかしく無いです。
ただ、別に”アンレーサー”を目指している訳でも無く、ロードバイクで自分を追い込む時と、そうでなくて自転車という乗り物を利用して移動だけしたい時を使い分けたいという気持ちが出てきている訳です。
もう若くも無いのだし。
このRoveからカーボンロードに乗り換えると、車体の軽さがいかに素晴らしいかよく分かります。
疲れない方で考えれば、軽いというのは正義です。
重い車体にタイヤの太さで対抗できるのかという問題では、自分の感覚でいうと、タイヤは路面の段差からくる衝撃を、ばねとして吸収し、弾むので、弾んだ力が、車体という重りを通してを乗り手が受けてしまうので、その分抑えるための力を使います。
この車体という重りが小さいほど、加速度として乗り手が受ける力が少なくなるので、楽です。
となると、楽なバイクの理想形は、カーボンフレームに太いタイヤということなんですが、ディスクブレーキロードが出始めているこの時勢、一般的に太いタイヤは認められにくいかもしれません。
サスペンションとか、乗り手が受ける加速度を吸収する仕組みもいいのかもしれないですが、そうなると、加速性が落ちるように思います。
ホイール交換ごとのブレーキ調整は、もしかしたらMTBの世界では当たり前のことなのかもしれません。同じディスクローター径なら取り付けも変わらないだろうと思っていましたが、わずかな個体差、取り付け公差の違いで、ブレーキの握り幅が変わり、下手するとパッドに最初から当たります。
意外と面倒なディスクブレーキホイール2セット持ちでした。
しかしまあ、このロードプラス650B規格が市場に受け入られて完成車にも取り付くようになれば、ユーザーにとって選択肢が増え、乗り方や好みに合わせられるようになれば面白そうです。
特に体格の小さな女性にフィットした変にスローピングがきつく無いフレームが出来たらいいなと。
欲を言えば、細めの650b 32cとかを履いて見て、実際の車輪径の違いで走行感が影響が出るか知りたいところだし、もっと欲を言えばブロックタイヤでも履けるものが欲しいところです。
そんなところで駄文失礼致しました。